【ブログ】卵巣のう腫の腹腔鏡手術 体験談【10代】
同じ病気になり情報を探しているかたの参考になれば嬉しいなと思って書きました。発見から退院後までまとめて書いてあります。
素人ですので用語や記述に間違いがある可能性があります。
目次
私について
- 粘液性卵巣のう腫(良性)と診断され、腹腔鏡手術をした
- 高校生
- 女
- 持病等なし
腫瘍発見・診断
学校で運動部に所属していて、部活後に 腰が痛むことがあるので整形外科に行きました。レントゲンで何も異常はなかったが一応MRIを撮っておこう、ということになりMRIを撮影したところ、偶然卵巣腫瘍らしきものが映り込んでいることを指摘されます。この時点では詳細なことは何もわからなかったため、別の病院で造影MRIを撮りました。
それを持って専門の病院へ行ったところ粘液性卵巣のう腫だと言われました。大きさは9cm(こぶし一握り程度)らしい。おそらく良性であるが腫瘍が大きいため、腹腔鏡による手術をしようという話になります。
もしかしたら腰痛が卵巣のう腫の症状だったかもしれないと言われましたが他には何も自覚症状がありませんでした。言われてみれば最近ウエストがきついかな……とも思いましたが、毎日学校帰りにお菓子を食べまくってるので普通に太っただけだと考えていました。
入院
入院前
良性であり手術に急を要さないため、手術は腫瘍の発見から3ヶ月後くらいでした。夏休みがいいと言ったらその通り夏休みに入ってからの手術日程にしてくれました。意外と融通がきくんだな~とか思いました。
個室を希望しその希望が通ったので、親には大変申し訳なかったですが1泊4万円ほどかかる個室に入院させてもらいました。
入院当日
午前中に入院手続きを済ませ、昼ご飯は病院食をいただきました。もっと薄い味を想像していましたが、良い意味で普通のご飯でした。美味しかったです。
翌日に手術をひかえていたので夜ご飯はなしで、OS1(経口補水液)の500mlのペットボトルを2本~3本飲むように言われました。明日の朝までに2本は絶対飲んでと言われたので、かなり頑張って飲みました。あと下剤も液体と錠剤で飲んだけど効いた感じはしなかった。
「消灯は21時だけど個室だからもうちょっと遅くていいですよ」と看護師さんがおっしゃったので、23時くらいまで起きてTwitter(この頃ちょうどXになりましたが)を見ていました。
手術当日
朝の9時からの手術だったので、7時半くらいに看護師さんがやってきていろいろ用意をしました。用意といっても、パジャマみたいな服に着替えて弾性ストッキングを履くだけでしたが……。
8時半くらいに手術室の階へ行き、来てくれていた親と会い、執刀医や麻酔科医の先生と挨拶をしました。少し緊張していましたが寝てれば終わる!と自分に言い聞かせ、手術室に入ります。
手術台に横になり、右手には血圧計、左手の甲にルートを取られ、麻酔がかけられます。「ちょっと麻酔入れるとき沁みて痛いかもしれませんけど大丈夫ですからね~」と言われて麻酔が入れられたのですが、激痛でした。
ちょっとじゃないじゃん!やばいこれ痛すぎるマジでやばいってこれはさすがにおかし………………………………「終わりましたよー」
ほんとにこんな感じです。眠いと感じる暇もなかったです。起きたときは意識が朦朧としていましたが、回復室(手術後に麻酔が覚めるのを待つところ?)にいるんだなーということはわかりました。隣のブースにいた子の泣き声が絶え間なく聞こえていたので眠気が徐々に覚めました。時計を見て12時くらいだなと思ったり、自分の血圧やspO2の表示を見て正常だなと判断できるくらいには意識は明瞭でした。おそらく目覚めてから20分くらい回復室にいて、その後はベッドのまま入院している病室に運ばれました。途中で母親と会話をした記憶はありますが、会話内容は覚えていません。
病室に戻ったとき、看護師さんが「手元にスマホ置きましょうか?」と聞いてくださって、それが天使のように感じました。寝返り等がうてず、左手には点滴が繋がっているため右手しか使えませんでしたが、とりあえずTwitterに無事を報告し、家族にLINEをし……という感じです。
手術後、とにかく喉が渇いていたのですがまだ水を飲めないため、看護師さんがスポンジ?のようなもので口を湿らせてくれました。
1時間に1回看護師さんが様子を見に来て、さらに体勢を変える手伝いまでしてくれました。普段過ごしていると意識はしませんが、2時間ほどずっと同じ体勢だとベッドと接しているところがすごく痛くなりますね。高齢者の床ずれ問題を身をもって体感しました。
足には血栓防止の器具がついていて、定期的に足をもまれていました。
夜は横になった状態でテレビをつけて野球中継を見ました。ホークスが12連敗していて相手先発が山本由伸投手だったので絶望的かと思っていたのですが勝てて最高でした。私の手術成功を祝ってくれたのかな~とか思いながら連敗脱出の余韻に浸ってYouTubeやTwitterを漁っていたら23時近くになっていたので、寝ました。
ただやはり血圧計や点滴などと繋がっていて、しかも昼間に麻酔でたっぷり眠っているので眠気はあまりなく、翌日の午前3時くらいに目が覚めました。
手術翌日
傷口の痛みはほぼありませんでしたが、腹筋が全体的に痛かったです。
押すと追加で鎮痛剤が投与されるボタンが手元に置かれていたのですが一度も押しませんでした。
手術翌日には血圧計が外され尿道カテーテルが抜かれ、点滴の台に捕まりながらゆっくりですが歩けるようになりました。初めて歩いたときは、熱があるときのような足下がふわふわした感覚でした。また、手術翌日の昼からお粥ですが食事がとれるようになりました。
痛みは少なかったものの、寝返りをうつたびにお腹の中で内臓の位置が動く感覚があり、不快でした。
ほぼベッドの上で過ごしましたが、ベッドの上半身を起こし、ファーラー位のような体勢でずっとスマホを見ていました。ただ、腹筋に力が入らないのを背筋でカバーしているようで、背中が痛かったです。
その後
手術2日後には点滴も抜かれ、シャワーを浴びることができました。アメニティのシャンプーが信じられないくらい泡立たなくて大変でした。
手術3日後にはお粥ではない普通のご飯が食べられるようになりました。ですがここで吐き気が出てきて、この日はほぼ食事を食べられませんでした。このときは何の吐き気かわからなかったのですが、おそらくロキソニンの副作用だと思います。胃薬も同時に飲んでいたんですけどね。今までの人生でロキソニンを飲んだことがなかったので、お医者さんに頼んでアセトアミノフェン系にしてもらえばよかったな……と反省。
ベッドに寄りかからず座れるようになったので、学校の宿題を少ししました。
手術4日後に退院しました。このときはまだ歩くのはゆっくりで、横になるほうが楽……という状態でした。
手術5日後。家で寝て過ごしました。まだ体勢を変えるときなどに腹筋が痛かったですが、だいぶましになってきました。
手術6日後。この記事を書いている日です。かなり普通に生活できるようになりました。お風呂もシャワーだけですが立ったまま浴びられるようになったり、階段を駆け下りられるようになったり、回復を実感しました。
【追記】
手術10日後。昨日は自転車をこいで塾へ行き勉強をしました。スポーツなどはまだしていないのでどうかわかりませんが、日常生活はまったく支障なく送れます。
【追記2】
傷口の痛みは押してもほぼありません。見た目はちょっと大きいかさぶたがあるねって感じです。おへその下のほうは目立つけど、脇腹のほうはあまり目立ちません。ただ、10000歩くらい歩いた翌日に筋肉痛になりました。オペ前は10000歩くらいは全然平気だったので、筋力は低下してるんだと思います。
【追記3】
術後2週間半
傷口を直接力入れて押せば多少は痛いですが、普通に過ごす分にはもう手術したことを忘れていられます。傷口もかなり綺麗になってきました。かさぶたが剥がれました。
【追記5】
術後約3週間後
病理検査の結果を聞きにいきました。良性でした。よかった。
嚢腫はダグラス窩にすっぽりはまっていたようです。手術中の体内の画像を見せていただきました。面白かったです。
まとめ
あくまでも私の場合ですが、術後1週間ほどでかなり普通に生活できるようになるんじゃないかなという感じです。ただ私の場合は夏休みなので家でゆっくり過ごせますが、仕事や学校がある人は大変かもしれないです。傷口の痛みというよりは腹筋と背筋が痛いです。傷口は3カ所ですが目立つのは1カ所だけでした。
担当医の先生から、「レディケア(腹腔鏡用)」というシリコンテープを貼ると傷口が綺麗に治ると教えていただきました。退院後1週間くらいから貼り始め、半年くらい続けると良いそうです。リンク貼っときます(アフィリエイトとかではないです)
https://www.amazon.co.jp/dp/B06Y2MPCTQ
【追記4】
レディケアについて。見た目は寒天培地みたいな感じです。付属のヘラでケースから取り出すのがかなり難しい(レディケアがかなりグニグニしてるからえぐっちゃいそうになる)ですが、気にせずやっちゃって大丈夫です。えぐれません。
これを貼っておくと、服と創部が擦れたりしないので快適です。
また、体から剥がすときにかさぶたが取れることがあるので、お風呂で濡らしながら剥がすといいです。追記は以上。
のう腫が見つかり手術が必要と言われたときはかなり落ち込みましたが、今のうちに気づけて治療ができてよかったと思っています。この記事がどなたかの参考になれば嬉しいです。ここまで読んでいただきありがとうございました。